NFT市場は再び活況を呈していますが、Solanaの共同創業者はこの流れに対して慎重な姿勢を示しているのでしょうか。

NFTはETHが4,000ドル台へと回復する動きを示しており、主要なイーサリアム系NFTコレクションは18カ月に及んだ長期的な市場低迷からようやく脱し、再び活発さを取り戻しています。

先週、CryptoPunks NFTコレクションは取引高が2,460万ドルを突破し、2024年3月以来の最高水準となりました。取引高は前週比416%増という急上昇を記録しています。

7月24日、Nasdaq上場企業のGameSquareは、DeFiプロトコルCompoundの創業者でありSuperstate CEOでもあるRobert Leshner氏からCryptoPunk #5577を戦略的に取得することを取締役会で承認したと発表しました。この取引により、GameSquareはRobert Leshner氏に対し、515万ドル相当の優先株を発行しました。これらの優先株は1株1.50ドルで転換可能で、約340万株のGameSquare普通株式に転換されます。

この取引によってCryptoPunks NFTの取引が加熱し、フロアプライスと平均取引価格はいずれも大きく上昇しました。上場企業が主要保有者となりつつある今、NFTは企業主導による市場回復が現実味を帯びています。

Arthur Hayesは以前から、ETHが上昇トレンドに入るとDeFiやNFTも連動しやすいと指摘しており、今回のサイクルではETH単体の保有よりもCryptoPunksを保有した方が高いリターンとなる可能性を予想していました。

他のイーサリアム系主要NFTもこの1週間で同様に上昇しています。Moonbirdsはフロアプライスが2ETHを突破し、約50%上昇。Milady Makerも3ETHを超えて20%以上の上昇を見せました。

市場参加者はNFTラリーの主導を始めたばかりです。先週日曜、Anatoly Yakovenko（Solana共同創業者）とJesse Pollak（Base創業者）はTwitter上で、Zora上のクリエイタートークンとPump.funの匿名ミームトークンの価値比較を巡り激しく議論しました。

Jesse Pollakは、Zora上のクリエイタートークンとその背後にあるコンテンツおよびクリエイターには独自の価値があり、それらをPump.funのミームトークンと同一視するのは論理的に誤りだと主張。これに対しAnatoly Yakovenkoは、こうしたトークンは主にバイラルな拡散により価値が生じ、購入者は短期的な売却益のみを狙っていると反論。さらにPollakは「トークンはクリエイター価値流通のための強力なテクノロジー。懐疑論者は“コンテンツに価値はない”と思いたければそう思えばいい」と返しました。

Yakovenkoは議論の中で、「ミームトークンもNFTも本質的価値のないデジタルゴミだ」と断言しました。さらに、これらのデジタル資産が、基本無料ゲームの「ガチャ」機能に類似しているとも評しました。

Solanaは2024年から2025年第1四半期にかけてミームトークンによるアクティビティで大きな躍進を遂げましたが、Yakovenko氏自身はミームトークンには本質的価値がないと繰り返し公言しています。

しかし皮肉なことに、Yakovenko氏は「ミームトークン推進者」として積極的な姿勢を見せ、Solana系ミームの盛り上げ役としてコミュニティ内で大きな影響力を示しました。Solanaのミームブームが終盤に差しかかった頃には、宣伝役としての信頼性が低下しました。

2年前、2023年12月のSilly Dragonローンチから旧正月2024年にかけて、Silly DragonはSolana発のバイラルミームとして爆発的な人気を集めました。発祥は単純で、Yakovenko氏がドラゴンのマスコットを気に入り、イベントでもそのキャラクターのコスチュームで参加していたことに由来します。

Silly Dragonのローンチ当時、Yakovenko氏はフォロワー1,454人の段階で当該アカウントをフォローし、その後1〜2時間でフォロワー数は10倍に急増しました。

Silly Dragonコミュニティの成長にあわせ、Yakovenko氏は関与を強め、最初は控えめなドラゴン絵文字投稿から、関連プロジェクトのミームを積極的にリツイートするようになりました。

Solanaが無名の存在からパブリックブロックチェーン時価総額3位へと成長した過程を振り返ると、その原動力は超低水準のトランザクション手数料による新規NFT・プロトコルローンチの最適な発表場所となったことでした。NFTとミーム、これらクリプトネイティブな文化がSolanaのコミュニティを形成する原動力となりました。Yakovenko氏がNFTやミームから距離を置く姿勢や、投機資産に対する道徳的評価は、コミュニティに不満を残しました。

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